「江戸の性愛術」 | 月灯りの舞

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自虐なユカリーヌのきまぐれ読書日記

   「江戸の性愛術」
渡辺 信一郎:著
新潮社(新潮選書)/2006.5.24/1100円


江戸の性愛

「ぬか六」「ふか八」とは?
伊予道後で大成功を収めた遊女屋の主人が、
書き記した門外不出の奇書『おさめかまいじょう』
―この性愛指南書には、遊女の健康管理に始まり、
男を篭絡する術、放縦な要求への対処法、
どのように「天悦」に至らしめるか、
36種の交合体位など、様々な快楽の技法が網羅されている。
当時の図版を掲載し、豊かで過激な性愛文化を
明らかにする驚愕の書。 <裏表紙より>



遊女向け「殿方を楽しませる秘技本」。
今で言うなら、
「フーゾク嬢に学ぶ! 男を上手にイかすテク」本か。


充実した内容で、当時の遊女の様子が解ると共に
現在の性技本としても実践的に使えそうである。


「まら巧者の処理方法」から「すぼけまら」「萎えたまら」
の扱い方までありとあらゆる男根に対応するべき技が
公開されている。

これが270年前に書かれていたものだとは、驚く。


男根の扱いだけでなく、女性自身の名器へのテクニックや
アクメに達しないようにする技とかものっている。

いちいちイってたら、体力消耗して、
何人も客をとれないからなのであるが、
相手をイかわようとして、自分はイかないようにって

難しそう。

他にも病気予防、避妊、鍛錬など、
遊女も大変である。


当時の文献通りの言葉はなんとも味わい深い。
川柳などももりこんだりして、当時の男と女の
大らかさやいやらしさも知れる。


図版が全て当時のものなので、大胆かつ隠微な春画の
世界が繰り広げられる。


特に「交合体位」のところでは36種の体位が紹介
されているが、いろんな作者の浮世絵が使われている。
細かく解説がなされているが、図版を見るだけでも
楽しめる。


やはり、当時の性愛文化の盛んなことが
春画から伝わってくる。



他にもこんな本読んだよー


★同じ著者の「江戸の閨房術」

  http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10002844323.html


江戸関連では


★「春画―片手で読む江戸の絵

   http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10003408028.html


★「張形と江戸をんな」

  http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10005913714.html


他にもいろいろ


★「図録 性の日本史 増補版」

   http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10003873017.html

★「夜這いの民俗学」

   http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10004595214.html


【文化史シリーズ】

★「体位の文化史」

      http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10015875274.html

★「秘めごとの文化史」 

     http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10003408228.html

★「ペニスの文化史」

      http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10003412875.html