月刊「創」の最新号の特集は「マンガという表現」。
中でも【漫画とノンフィクション】の特集で
「マンガ家とノンフィクション作家の対論」が
興味深かった。
「イキガミ」「弁護士のくず」「電波の城」の
漫画がとりあげられていた。
このうち、「電波の城」は作者 細野不二彦と
作家の森達也の対論。
森達也は、講演会も聞いたし、
著者の「ドキュメンタリーは嘘をつく」や
「放送禁止歌」も読んでいたから、メディアを題材にした
マンガをどうみるのかというのに興味があった。
このマンガはテレビ業界内幕ものではあるのだけど、
人間ドラマがおもしろく、キャラが強烈である。
作者は、「テレビ局版 『白い巨塔』を描きたい」と
語っている通り、対立も葛藤も深い。
出版業界に身をおきながらも、電波業界を描くことで、
二つのメディアの差異についても語られている。
そういう面では、森達也も電波界から出版界に身を
置き換えているからか、どちらにも公平な目で
みることができていて、的確な意見が交わされている。
その他にも「漫画をめぐる新しい動き」として、
「デスノート」や「のだめ」「プルート」などの
ヒットマンガについてもいろいろな角度から
検証され、マンガの可能性の広がりをみせている。
★森達也「ドキュメンタリーは嘘をつく」感想
http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10024139740.html