アメブロTB企画 お題「これぞエロチシズム!」
短歌の中のエロチシズム
「処女歌集 恋する肉体」
川上 史津子:著
飛鳥新社/2002.5.31/1600円
戯れに繋がったまま縊られてこのまま死んでみてもいいかも-
奔放で無垢なエロティック短歌! <帯より>
「馬には乗ってみよ 人には添うてみよ」という諺が
あるけれど、著者は「馬には乗ってみよ人にも乗ってみよ」なんだって。
うわべだけでなく、その人の本性を知るには、SEX
が一番という著者の内から溢れる言葉がいっぱい。
ほんとに直接的にエロイ。
好きな歌は
“あの人の指を真似して入れてみる何かが足りぬ夢の反芻”
これはちょっとせつなくて、胸がきゅんとなって
でも身体はじゅんと潤う。
そして、M女としてはやっぱりこれ。
“打算なくただ喜んで欲しいだけあなたの体温ゴクリと嚥み込む”
●エロティック短歌と言えばこの方
「ベッドサイド」
林あまり:著
新潮社/1998.6.25/1,995円
愛しいからだ、愛しい指、愛しい月日…
重ねた夜の一瞬一瞬から紡ぎ出されるエロティックな恋歌!
<帯より>
帯に“あの「夜桜お七」の作詞者”と書かれている。
あのってどの?
文庫版が出てるけど、オリジナル版の装丁が好き。
紙質もいいし、ブルーの文字がいい。
挿画の線もエロティック。
好きなのは、これ。
“舌でなぞる形も味もあなたは知らない
わたしはこんなになつかしいのに”
好きな人のものは全てがいとおしくて、なつかしい。
そして、M女としては
“いくらでも奉仕しながら 快感はたやすくわたしだけのもの”
●正統派はこっち
「チョコレート語訳 みだれ髪」
俵 万智:著/与謝野 晶子:著
河出書房新社/1998.7.1/1000円
燃える肌を抱くこともなく人生を語り続けて寂しくないの-
恋を知る、心と肉体のせつない喘ぎ……
与謝野晶子から俵万智へ---
“やわ肌のあつき血汐”の流れが生んだ乱倫という至上の恋! <帯より>
妻子ある鉄幹への狂おしい熱情と官能の
よろこびをうたいあげた、与謝野晶子の
革命的歌集『みだれ髪』を晶子以来の天才歌人、
『チョコレート革命』の俵万智が、蘇らせたもの。
晶子の三十一文字を自分の三十一文字で翻訳する
ことができるのも「みだれ髪」という歌集が
さまざまな解釈、懐の深さを持っているからだと
著者はあとがきで述べている。
そして、短歌のリズム、うむをいわせぬ力を
知ったという。
百年の時を経ても恋する女の心はいつも熱く
変わらない。