「水木しげるの泉鏡花伝」 | 月灯りの舞

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自虐なユカリーヌのきまぐれ読書日記

先日、シネマ歌舞伎で「天守物語」を観てから、
原作の泉鏡花が気になっていたら、
こんな漫画が出ていた。


「水木しげるの泉鏡花伝」
水木 しげる (著),泉 鏡花 (著),北國新聞社 (企画・原案)
小学館 (ビッグコミックススペシャル) /2015.4.2)



異界を描いてきた二人の作家の不思議な出会い。
お化け好きで妖怪漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の
作者・水木サンが、同じくお化け好きで
金沢が生んだ美と幻想の文豪・泉鏡花の生涯と
その世界を、独特のタッチで描写します。
              <裏表紙より>


「高野聖」と「黒猫」の怪異で幻想的な2作品を
劇中漫画として収録。

巻末寄稿は角田光代で、盛りだくさん。

泉鏡花の生い立ちから、作家になっていく過程が
描かれて、泉鏡花を知る一冊となる。


こわがりなのに妖怪やお化けが好きな泉鏡花は
自然美を基調としながらも現実を超えた
さまざまな美の境地を書き続けた。


鏡花が机の引き出しに妻あてに遺した紙には
「ことばの持つ力(徳)は、
はかり知れない(無量)ほど大きいものである」
とあったという。


水木しげるの泉鏡花伝 (ビッグコミックススペシャル)/小学館
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