「江戸の魚食文化―川柳を通して―」 | 月灯りの舞

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自虐なユカリーヌのきまぐれ読書日記


「江戸の魚食文化―川柳を通して―」
蟻川トモ子 (著)
雄山閣/2013.4.24/2800円



魚介類こそが江戸っ子の重要な栄養源であり、
今日まで続く多様な食文化を支えた食材であった。
江戸の庶民は何を、どのようにして食べていたのか。
多くの古川柳を読み解き、江戸の魚と食生活を探求した本。



江戸時代は、一日の食事回数が二回から三回になり、
日本料理の土台ができたと言われる時代。

そんな江戸の「魚」に焦点をあてた本。

魚の名前毎に分かれていて、
川柳から食生活を読み説く。


魚にまつわる話や漢字の由来、
魚の調理法や加工品まで添えられている。



○湯出蛸のせり出し鍋のふたか明き

 「せり出し」は舞台用語。


○花戻り平目のあらでめしを喰い

「花戻り」は花見帰り。


○片棒をかつぐ夕べのフグ仲間
 
フグを食べて死んだ仲間の棺桶の片方をかつぐというい意味。


江戸の魚食文化―川柳を通して― (生活文化史選書)/蟻川トモ子
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