「まことに残念ですが…
―不朽の名作への「不採用通知」160選」
アンドレ バーナード:著/中原 裕子:翻訳/木原 武一:監修
徳間書店/2004.1.15/514円
今は名作と言われる本にも、一度は出版を断られたものがある。
『アンネの日記』『大地』『チャタレイ夫人の恋人』等々。
本書はそうした不採用通知の傑作選。
<裏表紙より>
「10冊も売れないでしょう」と、ストレートにばっさり
斬ったり、「一度ならず、二度も読んでみましたが、
きっとわたしは目が悪いのでしょう」という皮肉まじりのもの
までさまざまな“お断り文”。
中には「批判を書くにも値しない」などという辛辣なものまで。
外国作家のものばかりだから、出せたのかも。
作品名と著者までしっかり掲載されていて、
著者の代表作も明示されている。
他にも“名作・文豪にまつわるちょっといい話”や
本にまつわる話も載っている。
中身はそのままなのに改題につぐ改題や
題を長くしたことで採用されたといケースもある。
やっぱり、つかみはタイトル!
あとがきには「断られて育った古今の文豪たち」
では、
“断られたときから本当のセールスが始まる”
というセールスマンの心得と小説家も似ているとある。
ダメだと言われることから学ぶことも多いのだ。