今月の『ユリイカ』(2013.7月号)は
「女子とエロ・小説篇」特集。
新刊「なめらかで熱くて甘苦しくて」で
性愛を描く 川上弘美と
高橋源一郎の対談がおもしろい。
作家として、性愛表現や男女の性の違いなど
語り合う。
でも、川上弘美は「性愛」を描いたのではなく、
女性の「性欲」を描いたと語る。
「男はセックスの果てに荒涼としたものをみる」と
語る高橋氏。
生物学的に男女共に行為の後は、睡魔に襲われるように
なっているというが、そうじゃないと、
確かに、荒涼さを叩きつけられると
互いに哀しいものがあるのかも。
「R-18文学賞」を受賞した 山内マリコと窪美澄の
対談「ダウナーナルーザーのための小説」は
とても興味深い。
「R-18文学賞」は、女性のための性愛表現を中心とした小説で
次々と映画化されている。
二人の「この小説にムラムラする」というのもおもしろい。
男性主体の性愛小説に反して、女性の描く性愛はかなり
奥行きが深く、範囲も広い気がする。
- ユリイカ 2013年7月号 特集=女子とエロ・小説篇/川上弘美
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