「男の官能、女の官能」 | 月灯りの舞

月灯りの舞

自虐なユカリーヌのきまぐれ読書日記

『小説 野性時代』8月号は
「男の官能、女の官能」特集。

月灯りの舞

「官能小説 切り捨て御免!」では、
エロ業界に生きる美女3人による
本音トークが炸裂。

AVライター、AV監督、AV女優
というエロ濃いメンバーなので、
かなり過激にツッコんでて、逆に笑える。

「ラブラブセックスはプレイがぬるい」とか

「AVを観る男が男優が邪魔というのと同じで、
 官能小説の中の女の自意識が邪魔」とかね。


「男が書く女 女が書く男」では、
官能小説を書く上での留意点を
男性作家、女性作家に
「視点」「読者」「得意分野」などに分けて
インタビューしている。

性差が比較できて、大変興味深い。
男性は官能小説を「大人のおとぎ話」として
とらえている。
男は女のリアリティを見たくないので、
エンターティメントとして書くのが男性か……。

「官能の世界を生きる女たち」では、
戦後からの女性官能作家の歴史を紐解く。
時代と共に女性の移り変わりが感じられ、
引用文はそれぞれの作家の個性が映し出される。

ネットで赤裸々に誰もがエロ体験を
つぶやき、露出写真もバンバンアップする
今の時代においての「官能小説」の役割を
改めて考える。

小説 野性時代 第105号 KADOKAWA文芸MOOK 62332‐08 (KADOKA.../著者不明
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