「モバゲータウンがすごい理由」 | 月灯りの舞

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自虐なユカリーヌのきまぐれ読書日記

「モバゲータウンがすごい理由
   ~オジサンにはわからない、
 ケータイ・コンテンツ成功の秘けつ」

  石野 純也:著
毎日コミュニケーションズ/2007.6.19/780円

モバゲータウン

ディー・エヌ・エー(DeNA)に学ぶ、
新ケータイ・ビジネス戦略。

著者は元 宝島社の人で、数々のケータイ関連誌を
立ち上げ、独立した方。


モバゲーのサイトについてだけでなく、ケータイ・コンテンツの
現状をとてもわかりやすく伝えている本。
ケータイコンテンツ総おさらい編というところか。


ケータイ・コンテンツがどう、ビジネスにつながっていくのか、
成功するコンテンツの秘訣なども紹介していく。

コンテンツの紹介やしくみも提示されているので、
そのコンテンツを知らない人にも理解しやすい書き方である。

関係各社への取材や、データを元にしていてわかりやすいが、
最終的には著者の主張が力強い。


なぜモバゲーがすごいのかについては詳細に分析されている。
というか、モバゲーをやりたくなってくるような書き方ではあるが
実際、やらないと伝わりくにくい部分は多い。
それはPC世代とケータイ世代の間にはかなりの隔たりが
あるからであろう。


実際モバゲーをやって、読むと、なるほどと思うことが多く、
よりその「ハマる」理由にあてはまっているなあと思う。


モバゲーはSNSの機能もあるから、ミクシイにハマっている人は
そのSNSのおもしろさは理解できるであろう。


ミクシイで「メッセージ」と呼ばれるのが「ミニメール」という
機能だけど、ケータイメールに連動しているため、レスの早さが
ケータイ世代にはうけているのも一つというが、
これはやりとりの頻繁な人には、かなりウザイが……。


ミクシイは、プロフィールにどんな写真を載せてもいいが、
モバゲーは、アバターのみしか載せられない。
アバターをいろいろと自分なりに変更していくおもしろさが
いいのだと語られている。


そして、これがバーチャルとリアルを隔ているとも述べる。
要するに、実生活を匂わせる写真を載せないことで、
「アバター」というバーチャルな自分で表示できる。

また、無防備に自分の写真を掲載しないことで
セキュリティも守られるということだ。


アバターはPCサイトでも早くから導入しているところは
あったが、モバゲーは全てにおいてこのアバターが連動し、
様々なコミュニティにおいてうまく機能しているからだ。
モバゲーが最初からアバターありきだから受け入れられる
ための工夫も多い。


一番「モバゲー」がすごいのは、ケータイのみのサイト
ということだと。
他のSNSはPCとケータイの両方のユーザーが
いるため、両者に隔たりがあるからね。


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ケータイコンテンツのことをいろいろ調べて
いたので、この本も読んでみた。


モバゲーは、登録していたが、ミクシイほどは使い込んでない。
ユーザーの年齢があまりに若い人が多くてびっくり。


若年層SNSとしては、おもしろいと思うが、
私のようなオトナで、PC世代には
「ハマる」までには至ってなく、逆に冷静に分析できたかも。